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2007
12.04

確認申請の遅れ-2

Category: 建築事情
今年6月の建築基準法の改正の影響で、確認申請の許可が出るのが送れている。

日本総研マクロ経済研究センターによると、「2007年7月から9月の四半期は実質住宅投資が前期比年率で22.1%減少する。その結果、同四半期の実質GDP(国内総生産)成長率(以下も前期比年率)を0.8ポイント下押しする見通しだ。
9月の住宅着工戸数も前年同月比で44%落ち込んでしまった。これは想定外だった。 GDPは工事の進ちょくに応じて投資額を算定するので、9月に着工したもののでも、その影響は遅れて生じてくる。10月から12月の四半期でも現在と同等の落ち込みが続けば、実質GDPの成長率は約1ポイント下押しされる恐れがある。」

また、「住宅だけでなく、オフィスビルや商業施設などの着工も大きく落ち込んでいる。この影響はこれから目立ってくるだろう。7月から9月の四半期のGDP成長率を予測した際には、設備投資の影響までは含んでいない。設備投資にもたらした影響を加味するとGDPの下振れ幅は今後、さらに大きくなる恐れがある。」と報告されている。

実際に、ビル、マンション、商業施設の確認申請は出ているが、一向に下りたと言う話は、11月末になっても聞かない。

その原因には、建築基準法の改正(平成19年6月20日施行)により、一定規模以上の構造計算について、「構造計算適合性判定制度」が導入されたことによります。この制度は、構造偽装を防ぐため設計者以外の構造の専門家が構造計算の適法性を確認する制度です。構造計算適合性判定員は構造設計の専門家で国家試験を合格した人がなっています。

建物の階数が4階以上、高さ13Mまたは軒の高さ9M以上、延べ面積500㎡以上の建物はこの判定が必要になりました。また、鉄骨造の場合上記以外でも柱の間が6M以上の場合も必要になります。そうすると、2階建て木造住宅以外、この適合判定が必要になります。

判定を受けるには、新しい構造基準に順守する必要があるが、この基準(黄色本)が出たのが9月、また偽装が出来ない新しい構造計算ソフトが出来ていなく(来年になる予想)従来の構造計算ソフトでは適合判定に困難が伴うことが、確認申請が少なくなった要因がある。

また、確認申請を提出後も構造計算適合判定に問題が生じている。

確認申請を提出後、申請書は構造計算適合判定に回ります。

審査の際に、構造計算適合性判定員の方は、構造偽装が見抜けなかった場合の責任が生じるため、自分が構造設計する様に細部まで慎重にならざる得ない。
現実、判定員は「偽装が発覚した際に、審査不備で裁判に訴えられるのでは無いか?」との心配もささている。一方申請を出した側は、審査がストップしているのは、「見解の違いで、判定員が判を押さないから止まっている」を原因とする人もいる。

今の状況では、構造計算適合性判定員の業務リスクが大きすぎるのではと思う。
問題が生じたとき、一個人の判定員が対応できる責任範囲を超えていまいか。

構造を第三者がチェックすることは良いことだが、実情に沿うよう修正も必要であろう。

対策
・構造計算の適合判定する項目を明確にする
・問題が生じた場合の責任をとる組織を明確にする
(審査機関か任命者の県知事)
・構造計算適合性判定員の業務保険を設ける

以上により、判定がスムーズに行くようにする。

申請書と図面は原則、間違いがあると訂正印が押せない。
現在、適合判定は事前審査が不可能なので、訂正なしは考えられない。
訂正がある場合、払った申請料は没収される。

対策
・図面、計算書の訂正の差し替え可能にする
・許可できない場合、申請料の全額没収は変える
・有料で事前相談、判定は可能とする。正式申請時は申請料に充填可とする


以上 消防署関連申請も同じ扱いにする。

また、木造建物は申請図面のモデル書式が公開されているが、S,RC造の建物についても公開が望まれる。

現状では、構造と消防関係で何度も何度も確認申請の出しなおし、審査の長期化は避けられそうに無い。このままでは、申請を出す方も審査する方もお手上げ状態で、確認申請が下りない状況はまだまだ長期化しそうで、先が見えない。

参考になったらクリックしてください

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