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2007
12.18

与党の描く200年住宅

Category: 建築事情
12月12日(水)来年度税制改正に盛り込む住宅関連税制が発表された。

この制度は、福田首相が総裁選挙の演説で「200年住宅というのは、いま現在たった30年しかもたない住宅から、欧米並みに50年、70年、80年というように寿命を長くしていく。資源を節約し、そこから出てくる廃材を少なくし、環境のためにそういうことをしていく」と語った。ことに始まる。

新しい制度は、住宅資金を借りて窓を二重サッシにするなど省エネルギー住宅へ改修をする場合、借金額に応じて所得税が軽くなる。「200年住宅」(長期耐用住宅)も固定資産税などを軽くし、環境に配慮を目指す。また、現行の耐震基準を上回る耐震性能を持ち、耐火などにも優れて、自治体が認定する新築住宅は固定資産税を新築から原則5年間、半減し、不動産取得税も課税標準を1300万円減額する。ものである。

これって、減税を売りにしてプレハブメーカーの住宅を有利にする制度ではないでしょうね?と勘ぐってしまいます。

今の技術による断熱性、耐震性などの技術論(テクノロジー)での評価で、はたして200年耐える住宅ができるのでしょうか。技術(テクノロジー)に立脚する住宅は、明らかに今年より、来年の住宅のほうが質が高くなります。こうした住宅では消費者は30年先にはもっと新しい設備や性能を求め、建替えるのではないでしょうか。
はたして、断熱性が高いから、耐久性が高いからと、はたして「200年も我慢して住みますか?」
また、200年後の日本の街の風景が、200年前の陳腐化したプレハブ住宅で埋め尽くされているのを想像すると、悲しい思いになります。

浪費を防ぐ「200年住宅を実現する」主旨には賛同しますが、200年耐える住宅とは技術論(テクノロジー)の評価ではなく、200年後の日本の街の景観形成する住宅、これからの日本にふさわしい住宅(建築としての質)を検討すべきでないでしょうか。

私たちは京都の景観に「日本人としての誇り」を感じます。そこには200年前から先人達の「工夫」や「思い」や「熱意」、「日本としての伝統」に支えられ今日にいたります。

建てる人や設計する人、施工する人の「思い入れ」「熱意」や住宅に「品」や「格」や「伝統」がなければ200年もの長い間持ちこたえるのは難しいでしょう。もし、プレハブ住宅で200年後も残る住宅があるとすると、そのプレハブ住宅を手かける秀でたデザイナーや製作チームの作品だと思います。車で言うと「ビンテージハウス」かかわった方の人生観や熱意が物語として語れる住宅で無いと難しいでしょう。

1967年にミサワホームを立ち上げた創業者の三澤千代治氏が、「時代に合わなくなった」の一言で、従来のプレハブメーカーのビジネスモデルを否定している。数年前から、三澤氏は築300年以上の古い住宅340件をリストアップし、自身がそのうち100件を見て回った。200年住宅の可能性は「木構造による歴史が実証している」と言い、方向の変更を示唆する。

200年後も住宅や街並みを継承できる大工さんや左官屋さん、地域の工務店、建築家を支える政策が必要ではないでしょうか。 「200年住宅」政策はハウスメーカーの独占政策にならないよう期待します。

街場では、「来年度税制改正に盛り込む住宅関連税制」と「来年度予定される建築基準法の改正」により「中小零細工務店の時代は終わった」と言う声を聞きます。

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